先週、約半年ぶりに活動を再開した当ブログ。
更新から間もなく、ご来店下ったお客様から「ブログ見ましたよ」と声を掛けて頂けたのが凄く励みになって、
次は何をお伝えしよう?と考えている時間が今とても楽しいです(^^)。
本日は、5月のおまかせコース一皿目、『 空豆と新玉ネギの二層仕立て 』をご紹介。
4月下旬。
市場に出始めたソラマメを見て、青い豆特有の爽やかな風味が楽しめる料理を作ってみようと思った所から、スタート。
最初に作ってみたのは、ソラマメとウスイマメを合わせたピューレ。
味わいは、優しい苦味と爽やかな香りが心地よく、それでいて2種類の豆と水、塩だけから出来ているとは思えない位、深みがあって濃厚なところが印象的。
これに何を合わせるかは決めていたようで、苦味には、甘味だ!と
同じくピューレ状にした新玉ネギに、牛乳を加えてゼラチンでゆるく固めた、ラッテコッタなるものを製作。
二つのパーツを合わせて出来た、試作一号の印象は、
う~ん….。
一皿目としては、味の軽さが丁度良く、確かに美味しと感じているハズなのに、何でか物足りない気がする。
何だろう?
余韻? 単調すぎる?
と相談していたら、
シェフ「魚屋さん行ってくる…」
さわこ『お肉でもお野菜でも無く、お魚なんだ』← 心中
戻ってきたシェフの手には、生雲丹!
昨年の不漁で、良質な物が入手困難になって以来のご対面。
再び使えるようになってきたようで、嬉しいなぁと想いに浸っている間に、生雲丹を加えた試作二号が完成。
シェフ「どない?」
さわこ「美味しい!」
マメの爽やかな苦味と玉葱の甘味に、生雲丹の旨味。
一つ一つは繊細な味わいの食材が、バランス良く融合した、優しいのに、しっかりした味わいという、シェフらしい前菜が完成(^^)
まずは、一皿完成~♪
と喜んだのも束の間、
ペアリングのワイン探しで、大苦戦するのでした(:△:)
後日談。
同じ料理が何度か作られていくと、ささやかな変化が起こります。
シェフの頭の中に、ここはもう少し、こうした方が美味しくなるかも?
と浮かぶ度それは起こるのですが、
今回の料理では、空豆ピューレの濃度や掛け方、雲丹の盛り付け方と量などが改良されたのに加えて、料理を食べる為のカトラリーも対象に。
開業時から使っているステンレスのスプーンでは、器への当たりの強さや、深さと面積的に少しすくいずらい気が。
一旦気になるとどうしようも無く、カトラリーの種類が豊富な器屋さんに解決策を求めて行ってみると、食べやすくて素敵な木のスプーンと出会う事が出来ました。