予定を一日延ばして追熟を終えた白桃。
早速レモンとバニラの鞘を浮かべて沸騰させた、自家製シロップの中で数分コトコト。
皮がパンパンに張って、弾けそう(゜0゜;)
火入れの目安は、竹串を刺して スッ と貫通する一歩手前まで。(余熱で火が入るので一歩手前らしですが、『スッ』とか『一歩手前』って感覚で言われると難しい)
すると形はちゃんと保ちつつ、繊維が解れて更に柔らかな仕上がりに(^^)。
火から下ろして『これくらいなら手で持てるかな』って位になったら、皮むき。
この時の剥け方で熟成具合が計れるように思います。
林檎の皮を剥くようにしなければいけない時は熟成不足、向こう側が透けて見える位ピーーッと取れると、良い感じに熟成。
表面を手で撫でるだけでスルリと剥離した時は、完璧に熟成(というのはサワコの主観)
皮を剥いた桃はそっとシロップの中に戻して、一気に冷却。
急激に冷やす事でシロップが桃の細胞内に引き込まれて、美味しいコンポートになる瞬間なのではないかと。
そう考えるとフルーツにどんな味を含ませるか?を左右する、シロップ作りも奥が深い。
シェフが作るシロップは大抵、レモンの輪切りとバニラビーンズの鞘を加えた、甘すぎない配合。
炊き終わる頃には桃の風味が付いた、天然の桃色シロップに変身。
一部は凍らせるとそれだけで美味しい桃色の氷が完成。
自家製バニラジェラート、追熟桃のコンポート、桃のグラニータ(かき氷みたいなもの)。
全てのパーツが揃ったところで、いよいよ組み立て。
シェフが作りたかった桃のドルチェが、本当の意味で完成。
フルーツのドルチェらしく甘さの中にも酸味がある、夏の定番ドルチェです